【ネタバレ有り】エヴァ知らない人が新劇場版エヴァンゲリオンを見てきた

タイトル通り、エヴァといえばシンジ君とその上司ミサトさん謎の女綾波レイしかしらない無知なる人間が現在映画公開中の新劇場版エヴァンゲリオンを見てきました。

ネタバレ注意ですがネタバレになってるかわかりません。僕というバイアスを介した作品となってしまうことご了承ください。

 

まず、入場前に時間があったので同行した映画のみすべて見ている友人から以下の情報を得た。

使徒エヴァの戦いがある

十二使徒は序破の段階で全滅。

・カオル君と仲良くなり二人で第13号機に乗るもカオル君は死ぬ。

・今はシンジ君と綾波じゃない綾波レイとアスカが三人一組で行動中。

オーケーこれだけわかれば十分、映画が始まった。

 

 

 

【以下ネタバレ注意】

 

 

 

 最初にこれまでを見ていない人向けであろう軽い復習が入る。やはり9年越しの続編ともなるとこの映画から見る人にも一定配慮がなされているようだ。名シーンがダイジェストで繰り広げられ先の予習も相まってここまでの流れを完全に理解する。シンジ君辛い目に合ってるねぇ……。またこの予習の部分で「エヴァに乗れ」や「逃げちゃだめだ」「あんたバカぁ?」「最低だ俺って」等ネットミーム化されているワードの元ネタが流れてテンションが上がる。

 ここからフランスパリ上空での戦闘シーン。どうやらダメになった地表を再び住める場所にする作戦が行われているらしい。そこに現れる妨害BB4といった兵器が現れる。エヴァンゲリオンに乗ったマリとのアクロバティックな戦闘に魅せられながら無事作戦成功。この時作戦中に若い男たちが「無理です」「駄目です」と音を上げているのに対して「これだから若い男は……手を動かせ」というセリフが入る。シンジ君を隠喩してるのかなぁと些事に気を取られた。そうこうしているうちに敵は倒され何やら都市は復旧した。この都市復旧が非常に明るい描写だったので船員側が人類の味方、戦ってた敵が人類の敵役という推測が立てられた。

 さてようやく主人公シンジとアスカ、綾波レイもどきの三人のシーンへ。三人は放浪の挙句に第三の村に迎え入れられた。そこにはシンジの同級生が居て、彼らは三人を迎え入れる。(このシーンでシンジの同級生に「俺や俺!」って言われるけど誰やねん以外の感想がなかった。これはこれまでの映画を見ていない自分が悪い)しかし、壮絶な目に合ってるシンジは心を閉ざしており結局村はずれの何でも屋のところで居候することに。そこにアスカもいてアスカはシンジに冷たく当たる。アスカかっこいい……。綾波レイもどきはそっくりさんと呼ばれながら村に居座る。ここで劇中アスカがなぜ村で働かないかとアヤナミに尋ねられここは守る場所だという。アヤナミは村に溶け込み村に居場所を作り、アスカは守る場所だと割り切って村の外へ。そしてシンジは守れなかったといい村を拒絶する。シンジはその後家出をするもしばらくして訪れたアヤナミに絆されて何でも屋に同行することに。何でも屋はどうもこの1000人規模の村において食料生産義務免除の代わりにいろいろなことをしているらしい。1000人規模でもそういった文官に当たる存在が維持できるんだぁと思ったがやはり厳しく外部支援組織による支援があるみたい。だよねぇ。

 ここの日常編はいろいろと面白いことがあり、例えばアヤナミはなぜなぜ期で挨拶に対していろいろと尋ねるのに対して~~というおまじないと答えられる。なぜなぜ期の子供に対して素敵な回答だなぁと思った。アヤナミが死を悟り居候していた家を出るときの手紙にはこの問答の挨拶が列挙されていた。

 もう一つ印象的なのはまたしてもアヤナミがお風呂に入るシーン。お風呂の中で「LCLみたい」と言っていて、きっと回復装置か何かなんだろうなぁとフレーバーのように流していたら後半にもそのワードが出てくることになった。

 あとは冒頭のシンジの外界を拒絶するシーンに対して同級生が非常に優しいところ。これが許されるなんてよっぽどシンジは辛い目にあったんだろうなぁと思う。そしてどうして「僕にやさしくするんだ」ってアヤナミにぶちまけたら「あなたが好きだから」という回答が返ってくるのエモい。それが作られた感情であることはアスカに暴露されてたけど。

 救済支援組織であるKREDITの親組織ヴィレとの接触も彼の仕事の一つ。その同行でミサトさんと加治さんの息子に出会う。その後、どうもエヴァに乗ってないからなのかアヤナミはシンジの目の前で首が跳ねて死に、シンジはそれを見たからなのか元の場所へ戻ることを決意。 

 さて三人は冒頭の戦闘をしていた組織と合流。その後ゲンドウらネルフが北極近くで活動しフォースインパクトの恐れありということでそこに向かい最終決戦をすることに。その時にこの船に種の存続のためのノアの箱舟用途があることとそれらは船外に出される描写がある。また2回映った"すいか"は何か過去との因縁があるんだろう。我にはわからぬ。

 最終決戦に入るにあたり船体がLなる結界を抜けるためのアンチLがあるなどの謎概念とぶつかるものの戦闘発生。アスカとマリはエヴァに乗り込む。その前にシンジとアスカが対話。なぜアスカがシンジを殴ったのかに対してシンジは「自分が責任を嫌って決められなかったから」という内容を説明しアスカはシンジの成長を確認。アスカはシンジが好きだったと述べる。

 問題となった第13号機とアスカが接触。13号機が動かないうちに仕留めようとするもATフィールドが発生。おお、これがATフィールドかと感動する。アスカの恐怖によるATフィールドであるという解説があり、ATフィールドが感情を起因とする物理干渉であることがなんとなくわかる。真相は知らんけど。

 このATフィールドを打ち砕くためアスカの内なる使徒の力を解放するもそれが罠でアスカは第13号機に取り込まれてしまう。そして物語の鍵となる2つの絶望と希望の槍が同行した船体によって生成される。つまりこれはゲンドウの罠で船体とアスカをおびき寄せることが計画遂行のため必要だったらしい。策士だ……。

 そしてここでゲンドウとシンジが対峙。シンジは物語の冒頭で父と話し合えと言われておりそこでシンジがゲンドウと対話をするもゲンドウは第13号機に乗り込む。個々の対話でセカンドインパクトサードインパクト、フォースインパクトの説明が入る。セカンドインパクトは海、サードインパクトは陸、そしてフォースインパクトは魂に対するものでありその後無欠な完全体として作り上げるこれが人類補完計画というまあ壮絶な内容。はえーすっごい。ゲンドウは打たれるものの死なずもはや人ならざるものになっていたという描写も結構衝撃的。何かを取り込んだ模様。ゲンドウが去ったあと、ニアサーで家族を失った人から銃を向けられたシンジ。その問答によりシンジはニアサーを引き起こした本人であり、それでいて人類を救った人でもあることが分かる。多分止めなきゃそこで滅んでたけどシンジのせいでニアサーが起こったとかそんな感じなのかしら。打たれた銃はミサトさんが庇って負傷。やり場のない復讐心は降ろされた。

 その後、シンジはエヴァに乗るといいマリに連れられて裏宇宙なるものへ入り込みゲンドウと対峙。ここでいろいろな対話や過去回想がなされる。ゲンドウが起こしているアディショナルインパクトとは現実と虚構の融和でありそれによりゲンドウの亡き妻を取り戻すということや、ゲンドウは息子だったらシンジ、娘だったらレイと名付けようとしていた(そっくりさんは綾波レイを元に作られた人造のエヴァンゲリオンパイロットだったが綾波レイ自体も作られた人間?)、マリはゲンドウと同期の人間であったことやアスカが孤独だったことも描写される。またゲンドウが世界を拒絶していたまさにシンジのようだったことも(少なくとも僕にとっては)明らかになった。

 裏宇宙の世界でシンジはアスカと会ってアスカに好きだったと伝える。シンジの成長が手に取れる名シーン。

 この後、ミサトさんらによって存在しえない第三の槍が作られる。この作成過程で冒頭の伏線回収かのように撤退命令を出すにも拘らず、その作成に従事する男に対して「これだから若い男は……」というセリフが。今のシンジを暗喩するかのようである。

 さて人類によって作られたその槍はミサトさんの決死の行為によって裏宇宙にいるシンジへ届けられる。そしてその槍を以てアディショナルインパクトは止められあるいは干渉改変させられ世界はエヴァンゲリオンのなかった世界へ。(おそらく)綾波レイはシンジがエヴァに乗らないことを願っていたがエヴァに乗った事実は変わらず、しかしそれでいて世界は救われるという結末へ。最後に大きくなったマリとシンジが会ってFin。(このことからおそらくエヴァによってマリは成長しなくなったか成長が遅くなったのがエヴァがなくなりマリがここから成長するようになったのではないかという推測できる)

 

 というわけで映画は大団円。おそらくシンジのウジウジしたものに対して最後はオトナになってケリをつけたのはこれまで見ていた人からは爽快だったのではなかろうか。(ミサトさんがいろいろ動いて槍を届けたからシンジだけではなかったけど)

 アスカとシンジの関係性の変化も面白く、先にオトナになったのはアスカであり、その後シンジはオトナになった

 細かいところは全然終えてないと思うけど大筋は終えて自分なりに納得したし、戦闘シーンは手に汗握る名シーンで子供心が刺激された。今後は旧劇、序破Q、漫画を読むなどして深めていきたいところ。間違いや漏れは勘弁。アスカがカッコ可愛くて素敵だと思いました!

 最後にこれまでのエヴァとか知らんし興味ないわっていう人も冒頭の知識と登場人物が分かれば楽しめるので是非今のうちに映画館で楽しんでください。あれは大画面と上質な音響で楽しむ価値がありますよ!!!絶対!!!おすすめ!!!!